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あいち航空ミュージアム
空とつながる、未来へはばたく 県営名古屋空港周辺は、建設当時生産計画されていた日本初の国産ジェット旅客機の生産拠点であったこともあり、航空機の開発・生産の場のみでなく、航空機をテーマとした情報発信・人材育成・産業観光の場を目指して整備が進められ、「あいち航空ミュージアム」はその中核施設として、周辺各施設との連携を行い、地域活性化を図ることを意図して計画された。 名古屋空港はMRJ及びYS-11が初飛行を行った場所であり、これらを空港エプロンから直接入庫して展示できるよう、エプロンに面して大扉を設け、メガフレームによる大スパンの展示スペースを確保した。 外観はシンプルなものとし、周囲と調和するよう格納庫を想起させるものとした。入口側は航空機の上昇感を感じさせる大庇のデザインにより魅力的な景観とするとともに、来場者がスムーズにアプローチできるように配慮した。 また、隣接する商業施設と渡り廊下で接続して航空メッセプラザを設けるなど、人の往来を容易にし、交流が行われやすい計画とした。 建築主愛知県 所在地愛知県西春日井郡 撮影土面彰史 賞第13回 愛知建築賞 奨励賞
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半田赤レンガ建物(改修)
110余年の歴史を活かし未来へつなぐ 半田赤レンガ建物は、大規模な多層の煉瓦造と木組みの美しいハーフティンバー造からなる、建築文化・歴史的価値を有する希代の建物である。1898(明治31)年に明治建築界の三大巨頭のひとり、妻木頼黄の設計でカブトビール醸造工場として誕生し、その後、幾多の変遷を経て、1996年から半田市所有の建物となった。活用のための本格的な調査、設計、工事がおこなわれ、新たな「観光拠点」として、また広く市民に愛される施設として生まれ変わった。 整備・改修設計にあたっては、残された建物を単に保存するだけでなく「生きた」建物として活用されるように、行政、市民団体等の様々な人々と協議を重ねた。結果、カブトビールと建物の魅力を展示する施設、復刻カブトビールも楽しめるカフェ・ショップ、市民が活用できるクラブハウス(貸室)、芝生広場が整備されている。 建物全体の耐震補強と外装改修、1階活用部分の内装・設備・展示計画、外構の整備を行ったが、建物が歩んできた120年近い歴史を尊重し、耐震補強はレンガ壁内に上部から鉄筋を挿入する工法を主体とし、明治の息吹を感じる設えとしている。 建築主半田市 所在地愛知県半田市 備考展示:乃村工藝社 原設計:妻木頼黄 撮影スタジオムライ、大河内禎 賞日本建築学会作品選集2018 日本建築家協会優秀建築選2016 DSA日本空間デザイン賞2016 入選
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半田市庁舎
「現代の蔵」半田の歴史や文化を継承し、まちを元気にする市庁舎 プロジェクトのテーマは『半田の歴史や文化を継承し、まちを元気にする市庁舎』。運河沿いに醸造蔵が建ち並ぶ歴史的な風景が印象的な半田市にふさわしく、庁舎を「現代の蔵」と位置付けた計画コンセプトで設計を進めた。 外観は醸造蔵と調和する黒系で、西日を遮るテラコッタルーバーは、醸造蔵に見られるヨロイ壁や大和塀のような陰影のある表情をつくりだしている。このルーバーや外壁のタイル、舗装面のレンガや瓦など、知多半島の地場産業である焼物素材の採用に配慮している。外構も沿道に対して植栽プロムナード「緑の運河」を設け、まちへの潤いとアメニティをつくり、景観と風土、バリアフリーに配慮した計画としている。 建物は階による明快なゾーニング・動線を構成し、プランも両端コアの柱が少ないオープンフロアで、市民窓口や執務エリアをフレキシブルかつ効率的に配置している。 今後発生が懸念される南海トラフ巨大地震への対応では、免震構造(画期的な「接続型スイッチダンパー」を共同開発)を採用し、津波や台風による高潮の浸水に備えて計画床レベルを上げるなど、災害対策拠点、緊急避難施設として機能する備えを施している。 1階に設けた市民ロビーは、半田の魅力を伝え、市民のコミュニケーションスペースになると同時に、床下の免震装置を覗くことができるなど、防災意識の啓蒙にも役立てている。 建築主半田市 所在地愛知県半田市 撮影トロロスタジオ 谷川ヒロシ 賞第49回 SDA賞 入選 第17回 日本免震構造協会賞2016技術賞 平成28年度 照明普及賞 優秀照明施設表彰 東海支部長賞
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BINO 栄
「上質・洗練」×「トキメキ・きらめき」 名古屋の商業集積地である栄地区の一等地にある立地と、全階が物販や飲食テナントが入居する商業ビルという建物用途に対して、「上質・洗練×トキメキ・きらめき」というコンセプトのもとに、洗練された大人の上質感をまとう。決して陳腐化しない端正な表情の外装としながら、商業ビルにふさわしい喜びや楽しみを、内包しているトキメキ感や輝き、存在感を放つきらめき感とともに外装に散りばめた金色ガラスで表現している。 建築主日本生命保険相互会社 所在地愛知県名古屋市 撮影近代建築社(トロロスタジオ・⾕川ヒロシ)
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AUTO TOWN LAB
カーディーラーとしての新たな価値を提供 1階「カフェ併設型キッズパーク」、2階「予約制中古車店舗」で構成される新たなスタイルのカーディーラーである。交通量の多い前面道路に対して、パブリック性の高い1階フロアとプライべート性の高い2階フロアをつなぐ吹抜空間を設け、積層する対比的な空間性がそのまま外部へ表出する計画とした。建物外周にはカフェテラスや彩り豊かな植栽帯を設け、店内の居心地の良さに配慮するとともに、街並みに潤いや賑わいを提供する計画とした。 建築主愛知トヨタ自動車株式会社 所在地愛知県名古屋市 撮影グラスアイ(海老原一己) 賞2020年優秀照明施設表彰 東海支部長賞 第16回愛知県建築士事務所協会建築賞奨励賞
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ラグーナベイコート倶楽部 ホテル&スパリゾート
水に浮かぶFuturistic Luxury リゾートトラスト株式会社が展開する完全会員制リゾートホテル。“Futuristic Luxury”のコンセプトのもと、これまでに見たことがない、先進性のあるラグジュアリー空間を創出した。総延長400mの建物は海岸線のカーブに沿って配置して、海に開かれた138m幅の大開口と2層の大きな水盤の複雑な空間構成・構造システムにより構築し、エレガントさとダイナミックさを合わせ持つフォルムが水盤に浮かぶ、海との一体感ある建物としている。193室の客室とラウンジ、スパ、レストラン等はきらめく素材や有機的なカーブ等を用いてデザインされ、そこに発生する透過や反射など効果は、緩やかに描かれた曲線状の動線とともに、眼前に現れるシーンの絶え間ない変化による高揚感を生み出し、これまでのホテル施設と一線を画して”建築空間とインテリアを融合“した新しい空間を”体感“させている。 建築主リゾートトラスト株式会社 所在地愛知県蒲郡市 撮影黒住直臣、株式会社ナカサアンドパートナーズ、株式会社エスエス、リゾートトラスト株式会社(提供) 賞第51回 中部建築賞 日本空間デザイン賞2019 BEST100 ランドスケープ作品選集2022(No.16)
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阿久比町庁舎
縁側モールでつながる複合型庁舎 多目的ホール併設の複合型庁舎をはじめとする施設群の現地建替プロジェクトである。町民の交流活動拠点および災害対策拠点の整備を計画の主眼とした。「みんなの広場」を中心に町民が利用しやすいパブリックゾーン(町民ホール、ホワイエ、食堂)を集約し、さらに「縁側モール」(大きな軒下空間)で敷地内の新旧施設をつなげることにより、施設全体の一体感や利便性の向上を図っている。災害対策拠点としては、想定される巨大地震に備えた構造計画(免震構造の採用および耐震Ⅰ類の確保)、およびライフライン確保に備えた設備計画(インフラの二重化、中圧ガス引込、貯留槽整備)により災害時にも継続的に自立可能な防災庁舎としている。複雑な敷地条件や建替フローに対応しながら利便性に配慮した外構計画もあわせもっている。 建築主阿久比町 所在地愛知県知多郡 撮影株式会社 エスエス 上田新一郎 賞日本建築家協会優秀建築選2018 第12回 愛知建築賞 優秀賞 平成29年度 照明普及賞 優秀照明施設表彰 東海支部長賞 第30回 日経ニューオフィス賞 中部ニューオフィス奨励賞 第27回 愛知まちなみ建築賞